Amazonの引当金の仕訳・記帳方法【Amazonせどり/売上】(自分用メモです。)

確定申告のためにAmazon の売上を記帳する際に、「引当金」というものを処理しなくてはならない場合があります。今回は、この引当金の仕訳・記帳方法をまとめてみました。
(自分用のメモとなっております。ご了承ください。)

以前、この様な記事を書きました。

せどりのAmazonの売上を記帳・仕訳する方法について解説をしてみました。2週間に一度の決算期間ごとに売掛帳に記帳し、銀行口座に入金された日付で、振替伝票を使って、消込作業を行います。
確定申告の際のAmazonの売上についての記事です。

自分がメインで使用しているアカウントではこれで問題がなかったのですが、
このほど、生活不用品の売却で小口アカウントを使用する機会がありました。

その時に、「引当金」という見たことのない項目を見つけて驚きました。

Amazon の引当金システムとは?

実際に商品が売れた後、商品代金のうちの何割かが、すぐに自分の口座に入金されずAmazonに保留される。売れた商品の返品などに備えた保証金(デポジット)とされている。

う〜む。うちら出品者にとっては、資金の回転もわるくなる訳で地味に痛い制度ですね。

そして、この引当金。
確定申告する際にも、面倒な記帳作業が増えてしまう・・・。

とは言え、対応しないわけには行きませんから、
なんとかしなくては。

引当金をどう処理するか、自分なりに考えてやってみました。

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sedoribig

Amazonの引当金の仕訳・記帳方法【Amazonせどり/売上】

まず、最初に、この記事は他の確定申告記事と同じく、
あくまで自分用のメモです。

次回、同じことをやる際にまた調べる手間を省くためだったり、
前回、どう処理したかを思い出すためのものです。

そのため、必ずしもこのやり方が正解でもないし、
他のより良い方法もあると思います。

つまり、この方法を真似して何かトラブルがあっても僕は責任を一切を取る事ができませんので、その点、ご了承お願いします。

今回は、クラウド会計ソフトを使わず手動でポチポチ打ち込む旧型会計ソフトを使いました。

Amazon の引当金、自分の場合は売掛金として処理

問題のamazonの引当金ですが、
私は「売掛金」として処理しました。

amazonに自分に支払われるはずの売上の一部が保留されている。
まだ、支払われていない売掛金が残っているというイメージです。

売掛金(売上)=銀行口座入金額 + amazon支払手数料 + 引当金(保留分)

という原則が成り立ちます。

具体的な記帳&仕訳方法

もしも引当金がなければ、

売上(ペイメント/決算情報画面の商品代金合計)- 口座入金額 = Amazon支払手数料

という図式が成り立ち、ざっくりと計算する事ができたのですが、
【引当金】という名の保留金額でてくると、このざっくり計算が使えません

手間は掛けたくなかったのですが、
他のやり方が思いつかなかったので、
Amazon支払手数料をいちいち算出することにしました。

まずは資料を用意する。

必要なのは【過去の決算情報】【すべてのトランザクション】の2つ

まずは、自分のamazonの出品アカウントを開いて、「レポート」→「ペイメント」→「過去の決算情報」を見つけましょう。

そしてもう一つ、ペイメントの「トランザクション」で必要な期間分のトランザクションを出します。「すべてのトランザクション」を使用しました。

2つの資料をそれぞれプリントアウトして使いました。

1 売掛金を打ち込む。

まずは、売掛金として売上を帳簿につけます。

用意した資料の「過去の決算情報」を見ながら行います。

これは、実際に今回自分が生活不用品を売った際のものです。

右のオレンジの四角で囲った部分を見ていただいくと分かりますが、売上が発生してもしばらくは保留となっていて「振込額合計はゼロ」ですね。この数字が自分の銀行口座に入ってくる額です。

自分の場合、口座への入金が決まった段階で
売掛帳を開いて、売掛金を記帳します(期末をのぞく)。

今回は、2/25 に 振込額に振込額の数字がゼロでなくなったので、
この日付2/25 付で売掛金を売掛帳につけます。

2/25 売掛金  149,150

この額は、過去の決算期間の振込金額がゼロだった間の売上(商品代金の合計
も合計しています。

71,180 + 67,460 + 10,510 = 149,150

これで、売掛金はOKです。

2 支払手数料を計算する。

従来、Amazonに天引きされる支払手数料は、
売上 – 銀行入金額でOKだったのですが、引当金という要素が加わった場合、そのやり方では正しく出てきません。

そこで、非常に面倒ですが、トランザクションを見ながら一つずつ支払手数料を確認して、
全分足して算出しました。

A. 個々の商品の支払い手数料を計算する

まず最初に、グレーの四角で囲った「FBA保管手数料」はそのままの金額166円(下の写真の場合)が支払手数料です。

なので、ペイメントの期間内に
これがある時は(ないことも多いです)
各商品の支払手数料を合計する際に、これも一緒に足してやります。

では、トランザクションから個々の商品の支払い手数料を出します。

「商品代金合計 -   合計(一番右)=  Amazonへの支払手数料」

写真したのオレンジで囲った二つの商品は、まったく同じものです。
しかし、片方には「その他」や「プロモーション割引合計」の欄に数字が入っています。

そういうものに惑わされず、とにかく商品代金合計 -   合計(一番右の振込される額)
を計算しましょう。この場合は、どちらも1,671円です。

それなら、いちいち計算せずにAmazon手数料を見ればよいかというと、
概ねそれでいいのですが、たまに例外があります

下の写真を見てください。

赤い四角の二つは、同じ商品なので手数料も同じになるはずなのですが、
2,911 と 2,637 と違っています。この場合正しいのは下の2,637円の方です。

商品代金合計(一番左)- 一番右の数字を引いて確認すると分かります。

B. 売掛金の決算期間内の個々の商品の支払い手数料を全て足して合計を出す。

ここの商品の支払手数料が計算できたので、
次は、先に記帳した売掛金の期間内のものを全て足して合計します。

これが、この期間の支払手数料で、使いたい数字です。

自分のケースですと、この場合2/25 付の売掛金の支払手数料は、
写真の黒丸のアイテムを全部足したものになりました。

●がついていない数字は、引当金で、
まさにAmazon様に保留されてしまっている額です。
2回ほどありますが、ここは支払手数料とは関係ないので無視します。

一番下の、FBAパートナーキャリアの配送料も、期間内にあれば
一緒に合算(なければOK)します。

計算すると、

1560+2637+2280+2637+2280+2671+2280+806+806+806+1021

19,784 となりました。

ふい〜。疲れた。これが支払手数料です。

3. 振替伝票で消し込む

いよいよ最終段階です。

お金が自分の口座に入ったら
振替伝票を使って消し込み作業を行います。

2/25付の売掛金ですが、なにもなければ、
だいたい3日もあれば入金されます。

自分の通帳を確認すると、2/27付で入金されていました。

そこで、

2/27 付で

 借方  貸方
せどり銀行 103,595 売掛金 123,379
支払手数料 19,784

という伝票を作ります。ポイントは、売掛金を

振り込まれた金額 + 先ほど計算した支払手数料

にする事です。(この場合は、19784+103595)

一番最初に売掛帳に打ち込んだのは、

2/25 売掛金  149,150   でした。

ぴったり合わないんです。
ちょっと少ないですね。

149,150-123,379 = 25,771

そして、この差額こそが、25,771 がまだ支払われていない、
Amazon引当金になります。

以上が、引当金がある場合の私の記帳方法でした。

つまり、「Amazon引当金」という項目を改めて作らなくても大丈夫です。
普段の売掛金のまだ消し込めていない金額(回収していない金額)、
売掛帳の残高の額に、常にAmazon引当金が含まれているという事です。

すごく分かりづらいですよね。

この1部分だけだと、
後から見た私も全然意味がわからないので、
続けて、もう2回ほど記帳したメモを残しておこうと思います。

次の期間を記帳(おさらい)

先ほど2/25付の売掛金処理が終わりました。

次は、3/4付で売掛処理をします。
もしもこの時、一番右の振込額合計がゼロならば、売掛処理はせずスルーして、
振込額がゼロじゃなくなるまで待ちます。

3/4は少額ですが、振り込まれる額が決定したので、
売掛帳に記入します。

1.売掛帳に記帳

3/4 売掛金 26,170

商品代金合計をそのまま記入すればOKです。

2.支払手数料を計算する

この期間のトランザクションを見てみましょう。

先ほどの写真の使い回しで、ちょっと分かりにくいですが、
この期間は3つしか商品が売れていないので簡単です。

売れたのは、オレンジの四角の中の2つのレゴと、その1つ上の4,570円のレゴです。

支払手数料は 10,800 – 9,129 = 1,671  これが2つと、
4,570 – 3,549 = 1,021 これが、1つなので、

1,671+1,671+1,021 = 4,363 

これが、この期間の支払手数料になります。

3. 銀行口座の入金を確認して、振替伝票で消し込む

ファイナルステップです!

3/7に入金を確認したので、3/7付で

 借方  貸方
せどり銀行 15,151 売掛金 19,514
支払手数料 4,363

という振替伝票を作成します。

ポイントは、銀行に振り込まれる額と先ほど計算した支払手数料の合計額が、
消し込むべき売掛金になる点です。

この時点で、売掛帳をみると、32,427円が消し込まれずに残っています。
そして、この金額がこの時点でのAmazon引当金になります。

期間の売上(売掛金)より、銀行入金額が多い場合(商品代金合計よりも振込金額が上回ってしまった場合)

さらに次の期間もやってみます。
この期間は少し変わった形になっていました。

商品代金合計よりも振込金額が上回ってしまっています。

この場合は一見やっかいそうですが、
淡々と同じ処理をします。

1. 売掛帳に記入

写真の一番上、3/11付で売掛帳に売掛金(商品代金合計の額)を打ち込みます。

3/11  売掛金 4,570

2.この期間の支払手数料を計算する。

次のこの期間の支払手数料を出します。

もう1枚の資料のトランザクションを
にらめっこして、この期間の手数料を探します。

またも使い回しの写真で、見づらいですが、
この期間(-¥32,427 と ¥25,356 の引当金の間に挟まれた部分)では、

1つしか商品が売れていません(泣)。
4,570円(商品価格合計)のレゴのみですね。

4,570 – 3549(一番右の合計/この商品が売れた際に実際に私に払われる額)

= ¥1,021 がこの商品が売れた時にAmazonに天引きされた手数料です。

そして、今回期間は、売れた商品は1つですが、
そのすぐ一つ上のグレーの四角枠の金額、
FBA保管手数料¥166も期間内に支払った手数料なので、足し算します。

1,021 + 166 = 1187

という事で、¥1,187 がこの期間の支払手数料になります。

3. 銀行口座の入金の日付で振替伝票で売掛金を消し込む。

最後のステップです。

3/11から2、3日すると銀行に入金があるはずなので、
それを確認して消し込み作業をします。

 借方  貸方
せどり銀行 10,454 売掛金 11,641
支払手数料 1,187

実際の入金額(10,454)と
上で計算した支払手数料(1,187)の合計金額が売掛金になるように伝票を作ります。

3/11付で売掛帳に記帳した売掛金は4,570円でした。

今回の伝票に記載した
売掛金よりも、数字が合わないだけでなく、少ないので、ちょっと気持ち悪いですがこれでOKです。

この期間の売上より、入金額が大きいのは、
過去のAmazon引当金(売上保留分)が今回振り込まれた事を表しています。

上の例(自分のケース)では、

他に回収(消し込み)していない売掛取引がなければ、
売掛帳の残高は、¥25,356 となり、現在のAmazonが保留する引当金と同じ金額になります。

という事で、以上引当金の扱い方のメモでした。

自分の場合、Amazonの引当金は、
特別な項目?を作らずに、単純に、

まだ、回収できていない売掛金(消し込みできていない)とする事で、帳簿につけました。

いちいち、トランザクションを
見なければ支払手数料が出せないので面倒くさいのが残念なところです。

もう少し楽な方法も探してみたいなと思っています。

このAmazonの引当金の記帳方法などを税理士さんに相談する場合、【Amazon引当金は、Amazonが僕らに支払う金額の一部を保証金(デポジット)のような形で、保留にしているものです。】と説明した方が良いかもしれません。

というのも「引当金」という会計?税務?用語があり、それは、今回のAmazon引当金とはかなり違ったイメージなので、Amazonせどりを知らない税理士さんに引当金というと、まったく違う方向に誤解される可能性があるからです。

あくまでこの金額、Amazonの目線から見ての引当金(将来の特定の支出や損失に備えるための金額)です。

うちらにとっては、単に未回収の売上の一部ですね。

入金早よ〜!

と、叫びたくなる要素が一つ増えちゃったわけですね。

とほほ。

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