クラウド会計ソフトとダウンロード(インストール型)会計ソフトの特徴・それぞれのメリット・デメリット

これから、せどりで青色申告を始めようという場合には、会計ソフトを導入する
必要があります
。昔ながらの手書きの帳簿でも出来ないことはありませんが、
膨大な労力がかかり、ちょっと現実的ではありません。

うちの親父も自営業者で、青色申告をしていたのですが、会計ソフトを使わずに、
そろばんを弾きながら、紙(ノート)の帳簿に記帳していました。
毎年3月になると決まって、「数字が合わん。」と嘆きながら、
徹夜で作業をしていました。昔の人なので、PCは苦手だったみたいです。

そして近年は、クラウド会計ソフトというものが、シェアを拡大しています。

私が初めて、青色申告をした年には、クラウド会計ソフトというものなど、
まだほとんど存在していなかったので(ほんの6~7年前です)、
ネット時代の変化のスピードに驚くばかりです。

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クラウド会計ソフトとは?

それでは、 クラウド型の会計ソフトとは、一体どういうものでしょうか。
これは、その名前の通り、クラウド環境(サーバー)を使用する
会計ソフトの事を言います。

パソコンにソフトをダウンロード(インストール)する必要はなく、自分のアカウントに、ID(メールアドレス)とパスワードを入力してログインし、会計作業を行います。

入力した財務データは、自分のパソコンのハードディスクの中ではなく、
クラウドサーバーの中に保存される仕組みです。

ネット環境さえあれば、場所を選ばず、どのパソコンからでも、
タブレットやスマホからでも操作することが可能なのが特徴です。

メリット

1.データの自動取り込み

そしてクラウド会計ソフトの最大の特徴は、「銀行口座の取引明細」や
「 クレジットカードでの購入履歴」、「各ネットショップでの購入履歴」などを
自動で取得し、入力できるという事です。

※「せどりで初めて青色申告をするという方へ」青色申告をする際には、ビジネスに関わる銀行口座の取引履歴を全て帳簿に記録しなくてはなりません。 今まで白色で確定申告をしていて、そんな事はしていなかったという方もいらっしゃると思います。そういう方は、確定申告作業に入る前に、アマゾンの入金がある銀行口座や、仕入や梱包資材などの経費で、カードを使用した際に、お金が引き落とされる銀行の口座など、 ビジネスに関わる口座の取引履歴を、しっかりと記帳しておきましょう。長期間、通帳の記帳をしていないと、個別の取引履歴が分からなくなってしまいます。

今までの、ダウンロード(インストール)型のソフトでは、これらの取引をすべて、
ひとつずつ手入力
をしていたのですが、クラウド型会計ソフトを使うと、
その作業が大幅に楽になります。これがクラウド会計ソフトの最大のメリットと
言ってよいでしょう。

2.人工知能を使った、自動仕分け処理

従来の会計ソフト(ダウンロード型)では、仕訳は1つずつ、手入力しなければなりませんでしたが、クラウド型会計ソフトは、AIを使い自動で最適な仕分けをしてくれます。

一度その取引の仕訳を設定すると、次回以降、その取引が出てきた際に、
自動的にその仕訳を選んでくれるわけです。 これはかなり便利な機能ですね。

3.インターネット環境があれば場所や端末を選ばない

クラウドを使用しているため、ネット環境さえあれば、どこからでも操作をすることが
できます。
従来の会計ソフトは、ソフトをインストールしたパソコンからしか
作業をすることができませんでした。

デメリット

1.ネット環境がないと利用できない。

どこからでも作業が出来るのが、クラウド型会計ソフトの魅力の一つですが、
反面、ネット環境がないと何もできないというのは、デメリットと言えるでしょう。

2.レシート領収書をスキャン、写真から自動取り込み

これはメリットでもあり、一見すると便利なのですが、 クラウド型会計ソフトでは、現金仕入れをした場合のレシートや領収書を、写真などから自動取り込みしてくれる機能があります。

ただ、現金仕入れでせどりをしている場合、このレシートが大量に貯まります。
いちいち写真で取り込むよりも、「手入力したほうが早い」と思われます。

大量のレシートの中には、印刷状態が悪く、スキャンできないものも混ざっているでしょう。そういったものは、結局手動で入力をすることになり、効率は思ったよりも上がらないことが予想されます。

※この部分は、私の予想です。一括でスキャニング出来て、効率化できる可能性も
当然あります。その様な例が見つかった場合には、この項目は修正&追記いたします。

3.月額課金制

フリーで使える、クラウド型会計ソフトもあるのですが、機能が大幅に制限されており、
せどりで確定申告をする場合には、おそらく9割以上の方が、有料版を使用しないと、
運用が出来ないレベルです。

例えば、マネーフォワードクラウド確定申告というソフトの場合、無料で使用できるのは、
年間の仕訳が50件までです。

アマゾンの入金が月に2回あるので、その仕訳で2件。他に仕入のレシートを
1枚処理するのに1件の仕訳を使いますので、月に13枚以上レシート(仕入他)が
たまる場合は、有料版が必要となります。
もちろん、経費で購入したもの(ガムテープとかプリンタインクなど)も
1つ処理するのに1仕訳使うので、おそらくほとんどの人は、
無料版では厳しいのではないでしょうか。

そのため、有料版の使用を前提に考えると、月額864円の費用がかかります。
年間1万円程度の計算です。
(マネーフォワードクラウド確定申告のベーシックプランの場合)

4.いずれ税理士さんにお願いする予定がある場合は、従来型の方が無難

クラウド型会計ソフトは、まだ普及して間もないため、税理士さんの方で
対応できていない場合が、かなり多いようです

また従来型とは、仕分け作業などの記帳作業、操作方法がかなり違うため、
今までの会計ソフトで慣れている人ほど、使いにくいという傾向があるようです。

将来的には、クラウド型会計ソフトに対応した税理士さんが、
ほとんどになっていくと思いますが、今現在では、未対応のところが多い状態です。

そのため、近い将来、税理士さんにお願いすることも検討している場合は、
従来型ソフトを利用した方が、引継ぎがスムーズです。

ダウンロード(インストール)型 会計ソフトとは?

これは従来の会計ソフトのことです。自分のPCにソフトを
ダウンロード(インストール)して使います。

通帳の取引履歴や、仕入れのレシートなどをひとつひとつ手入力していきます。

私が使っているのもこのタイプです。先ほどもちらっと書きましたが、
私が青色申告を始めた時、まだクラウド型の会計ソフトは、存在していませんでした。

(クラウド型の会計ソフトが、爆発的にシェアを伸ばしたのは、2014年以降)

メリット

1.ものによっては安い

通常は、1年に1回、年度更新をしなくてはならず、その度に金額が発生するので、
クラウド型会計ソフトを使用するのと、同程度の費用がかかるのですが、
私が使用している「ミロクのかんたん青色申告」のように、
5年間アップデート無料のものもあります。

費用だけ考えると、そういったタイプのものの方が、安く済みます。

私の使っていた「ミロクのかんたん青色申告」は既に販売終了となっていました。
こちらの「MJSかんたん!青色申告10」が現行バージョンです。

2. 安心感

クラウド会計ソフトのクラウドサーバーに、自分の口座残高やカードの使用履歴などを
読み取らせる、保存するという事に不安をおぼえる方もいらっしゃると思います。

(ただ、セキュリティーは万全だという話です。)

それに対し、インストールタイプのものでは、自分の情報をWEB上
(自分の手の届かない所という意味で使っています)に保管するという事は
ありませんので、その点では、安心感がありますね。

デメリット

1.全て手入力

全ての取引を全て一つ一つ手で入力していく必要があります。
クラウド型会計ソフトのような、効率化は残念ながら望めないでしょう。

2.仕訳についての勉強は不可欠

最低限、帳簿のつけ方をしらべる必要があります。
青色申告の場合は、複式簿記のなるので、仕訳の方法の基本的な部分は、
押さえておくべきでしょう。

これに関しては、仕訳けの方法が分からない場合、インターネットで調べれば、
ほぼ解決するので、それほど大きな問題ではないと思います。

さて前回の記事では、せどりで確定申告をする必要があるのは、いくら以上稼いだ方なのか? という内容をまとめてみました。 ...
本ブログでも、青色申告の帳簿のつけ方や、確定申告の手順などの記事を
書いておりますので、ぜひご覧ください。

ただ、人工知能ソフトで、自動最適化をしてくれるクラウドタイプの方が、
慣れて来れば大幅に時間短縮できる可能性がありそうです。

最後に

本日は、せどりで確定申告をする際に、必要となる会計ソフト、

「クラウド型会計ソフト」と「ダウンロード(インストール)型会計ソフト」の違いと、
それぞれの特徴について、考えてみました。両者の違い、お分かり頂けたでしょうか?

そうなると次は、「じゃあ、どっちを使えばいいんだ?」という話になって来ますよね。

そこで、せどりで青色申告をする場合に、

「クラウド会計ソフトを使った方が良い人」と「 ダウンロード型会計ソフトを使った方が良い人」というトピックで記事を書いてみました。

せどりで青色申告を行う際に、クラウド会計ソフトを導入するべきか、ダウンロード型(インストール版)会計ソフトを導入するかで悩む方も多いと思います。そこで、それぞれの特徴と、向き不向きを解説してみました。
こちらの記事につづきます。

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